【Health Science Blog】Vol.17 「外反母趾になりやすい歩き方ってあるの?足にどのように体重かけるかで、人生のQOLが決まるといっても過言ではない!」

歩くことは習慣性なので、正しい歩き方を続けていることで様々な問題を回避することができますし、逆に間違った歩き方が身についてしまうと、中~長期的に様々な問題を生じる可能性があります。

なので、正しい歩き方を身に着ける必要があるのですが・・・問題は、正しい歩き方をどのようにして身に着けるか?ということです。
例えば、「かかと着地時には、膝の角度は〇〇度、足首は〇〇度、0.2秒以内にそれぞれ〇〇度、〇〇度に変化させる必要があります」などの説明をしても、それを実行するのは至難の業です。

私自身、こうしたことを身に着けるためにも、スマートシューズなどの開発には携わっていますが、現段階で最も簡単で現実的な方法は、足の体重の掛け方を練習することでは無いでしょうか?

足のどこにどのタイミングで体重をかけていくかを徹底して練習することができれば、自然と足首の使い方を最適化することが可能になります。そして、歩行は連動しているため、足にかかる体重をコントロールすることで、足首・膝・体の重心などをコントロールすることが間接的に可能となってきます。

足のトラブルは、放置しておくと生活のQOLに関わってくるといっても大袈裟ではありません。

足の変形がひどくなれば、歩くこともままならなくなってくるため、歩行機能の低下→活動量の低下→社会性の低下→メンタルヘルスの低下→認知力の低下 などと、負の連鎖を引き起こす危険因子となりかねません。

一方で、正しい足の使い方をできるだけ早期に学んでおくことができれば、こうした問題を回避しやすくなります。そして、正しい足の使い方とは、分かりやすく言えば、足のどの部分にどのタイミングで体重をかけて移動させていくかということに繋がっていきます。

足のどこに体重をかけるとどんな問題が発生するのか?
下記の足圧マップをご確認ください。
大切なのは、これらの位置に体重が乗ることが悪いと言っているのではなく、「過度な圧力・長時間・間違ったタイミング」で体重移動が起こり続けていると、次第にこうしたリスクが増えていくと言うことを意味しています。
この情報は、なかなか手に入らない貴重なものになります!

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正しい足の体重移動とは?

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図の真ん中は、手前みそになってしまいますが、私が開発したISEALインソールになります。青い点線の矢印が、足の体重のかけ方になります。
この軌道に合わせて、突起を設置して、足が突起をなぞるようにすると、自然と正しい体重移動を行えるように設計しました。
実は、設計時において最も苦労した部分になります。
突起の大きさは、ある程度大きくしないと、個人差や足の形において有効にはなり得ません。一方で、あまり大きくしすぎると、突起自体の刺激が無くなり体重移動をコントロールするのが難しくなります。
この体重移動は、左の図を見れば分かる通り、少しでも間違えると色々と足のトラブルに繋がる可能性があります。理論上完成していたこの機能を実際に完成させるまでには約2年、総計10回近い設計の改善を行いました!
最後の方は、一つの突起を横に数ミリ移動する・・などの作業に入りました。
そして、また何万歩分のデータを様々な人達から取って・・と非常に大変な作業でしたが、ようやく納得のできるものが作れました。

その一方で、右の図のようなイラストが横行していることには、大変な危機感を覚えています!!!!!というのも、このような体重のかけ方をするのは危険だからです。残念ながらこうした情報が横行しているのが現状です。ぜひ、この話を読んで頂いた方は、正しい理解をしていただきたく思います。

正しい足の体重移動と足首の動きの連動
どこに体重をかけるかということは、足首の動きと連動しています。
例えば、踵のみに体重が乗っている時は、かかと着地時であり、足首は背屈の状態にあります。

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図で見れば分かる通り、インバーションは足を捻るリスクがあり、底屈は足の蹴りだし時に必要な動きです。それでは、一つ前の図(中)にある正しい足の体重のかけ方をすると、足首はどのような動きをするでしょうか?
かかと着地時は、若干エバーションと背屈、つまり軽いプロネーションが、かかと着地時の衝撃を吸収するのに必要です。
しかし、その後はスピネーション、つまり底屈とインバーションが必要になります。
このスピネーションが起こらないと、体重が母趾球周辺に集中し、外反母趾のリスクが高まります。
つまり、簡単に言うと、プロネーション→スピネーションとなります。
もっと厳密にいえば、プロネーション→スピネーション→底屈 という流れになります。

以前も書きましたが、オーバープロネーションという言葉を聞いたことある方は多いかもしれませんが、これには2パターンあります。
1つ目は、かかと着地時にプロネーションしすぎている。
2つ目は、スピネーションが起こっていない。
外反母趾が生じている場合は、2つ目が疑われます。
しかし、スピネーションはかかと着地時に起こると、捻挫をしやすくなります。
また、プロネーションが行われていないとo脚への膝の変形のリスクも高まります。

最後に、
ISEALインソールは、突起による足の体重のコントロールに加えて、傾斜をつけているので、自然とプロネーション→スピネーション→底屈がベストなタイミングで行われるように設計されています。突起を感じて、それをなぞるように歩くだけで、正しい歩行パターンを身に着けることが可能です。ぜひお試しください!

また、様々な科学情報をできるだけわかりやすく、基礎部分を面白く伝えたい!という気持ちから、YouTube番組を始めました。人形劇も含めて、毎回1テーマに絞って楽しく勉強できるようにしたつもりです(笑)チャンネル登録して頂けるとありがたいです!

文責:Dr Hanatsu Nagano

Nagano, H., Begg, R. 2018. Shoe-insole technology for injury prevention in walking. Sensors, 18 (5): 1468.
Nagano, H., Sarashina, E., Mizukami, K., Begg, R. 2019. Shoe insole intervention to reduce falls and injuries. Age and Ageing, 48 (4): iv1-iv2.

「科学的に願いが叶う方法!?」【痛快科学番組】Vol.9 

痛快科学番組!ゴンちゃん&ミクロちゃん ー世界と宇宙の秘密を明かす旅ー

■第9話のあらすじ■
ゴンちゃんは、一生懸命に願って、ホテルの豪華ビュッフェを当てることができました!!それって非科学的?科学を信じているミクロちゃんは、何だか腑に落ちません。https://youtu.be/xEtoziY3ck4

■物語の内容■
タイムマシンを作り恐竜時代に行きたいネズミの「ミクロちゃん」。
食べ物の3Dプリンターを開発して食べ放題したい食いしん坊の犬っころの「ゴンちゃん」。
実は宇宙会議に呼ばれている科学者の「はなつ先生」。
科学の魅力を教えてもらいながら、地球や宇宙の神秘を知り、まだ明らかになっていない秘密に挑んで行く2匹と1人の科学旅番組!

《YouTube科学番組スタートしました!》

子どもや若者の科学離れを解決するために、今までわかっていることや、これから明らかにしてほしいことを織り交ぜながら、科学に興味を持ってもらいたいと願い、番組作成を開始しました。これがきっかけで、世界や宇宙に希望を持ち、生きる楽しみを広げるきっかけになれば幸せです。内容はできるだけわかりやすくポップにお伝えしていますが、大人でも楽しんでいけるように本格的な内容を扱っています!

(キーワード:「痛快科学番組」を検索してね!)
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【Health Science Blog】Vol.16「足のアーチってあった方がいいの?何の役に立つの?」

ウォーキングやジョギングに興味のある方なら、一度は足のアーチについて聞いたことがある人は多いと思います。
むしろ、そこまで運動をしてこなかった人でも、足のアーチについて全く知らない人は少ないかと思います。

それでは、足のアーチって結局何の意味があるのでしょうか?
あった方が良いのでしょうか?無くても良いのでしょうか?
ここまで掘り下げると、、、今度は答えることのできる人が激減します。

確かに、市販の靴やインソールに「アーチサポート」などと書かれていたりすることはありますが・・・そもそもなぜアーチが必要なのかの説明は、なかなか見当たりません。
なので、今回は、足のアーチについて論じていきたいと思います。

■足のアーチについて
様々な分類の仕方はありますが、足のアーチは横アーチ・内側縦アーチ・外側縦アーチの3つに分けることがあります。
アーチの形などは、遺伝的な要因も大きいですが、つま先の屈曲運動などを行うことで、アーチを形成できる可能性もあります。

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そこで、大切な問題になりますが、アーチはあった方が良いのでしょうか?
これは、Yes/Noで答えられる問題ではありませんが、以下にアーチの良し悪しについてまとめてみました。

先天的なアーチのみだと、踵を痛めやすい可能性がある。
アーチが高いということは、体重を踵とつま先で支えることになりがちです。先天的なアーチの場合は、つま先の屈曲筋を緩めても足がフラットにはなりにくいため、衝撃が踵とつま先に集中しやすいことが懸念されます。過去研究によると、特に踵に圧力が集中しやすいことが報告されています。ゆっくり歩いている時は、特に問題になりませんが、早歩き・走行・ジャンプなどを行うと、先天的に高いアーチは、踵への負担が非常に大きくなり、長期的には足を痛めるリスクが高まりがちです。

つま先の屈曲などでアーチを形成した場合は、足にかかる衝撃を分散する可能性がある。
アーチを作っておいて、足が着地すると同時に崩していくことで、つま先の屈曲筋群の伸張性収縮(Eccentric Contraction)が行われることになり、衝撃吸収に役立つ可能性があります。

過去研究によっては、つま先の屈曲筋群が衝撃吸収には役立っていないという説もありますが、つま先の屈曲筋群を鍛えることでアーチを形成ができれば、その後天的なアーチは衝撃を受けた時に崩れてきて、この崩れる時に衝撃が吸収されて関節を痛めるリスクを軽減できる可能性は十分にあります。先天的なアーチの場合は、衝撃吸収においては望ましい構造とは言えないので、アーチサポートなどを行って対応することが推奨されます。

アーチサポートは基本的にあっても損は無い。
色々な履物に、「アーチをしっかりサポート」のような文言が書かれているのを見たことのある人は多いかと思いますが、なぜアーチをサポートしたほうが良いのかについての説明はなかなか見当たりません。

結論から言うと、アーチサポートは大きさがあっていれば、あって損はありません。足の裏と履物の接地面積を増やすことで、足にかかる圧力を分散させることが可能となるため、様々な足のトラブルを予防できる可能性が高まります。特に、先述した通り先天的なアーチがある人にとっては、アーチサポートは重要になります。

過去研究からの報告によると、内側縦アーチが大切になる。
上述した通り、アーチには基本的に3種類あると言われていますが、この中で内側縦アーチが、衝撃吸収や脚の変形の予防などに役立つ可能性があると言われている。

■足のアーチの鍛え方
足のアーチは先天的な部分もありますが、つま先の屈曲運動などを意識的に行うことで、後天的に形成することもある程度可能です。そして、上述した通り、後天的に形成されたアーチには足をトラブルから守ってくれる様々な効果があると言われています。ここでは、後天的にアーチを作る運動についていくつかご紹介します。

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〈タオルギャザー〉
地面にタオルを置き、その上に足をのせます。その後、つま先を屈曲させる要領で、少しずつタオルをたぐり寄せていきます。座った状態で行うことができるので、膝に痛みのある人などに効果的です。

〈つま先立ち歩き〉
文字通り、つま先立ちで歩くことも屈曲筋群を刺激することに繋がります。しかし、つま先立ちは連続で10歩くらいにしておく方が無難です。その後は、普通に歩いて、またしばらくして10歩くらいつま先立ち歩きをする・・ということを繰り返すことをおすすめします。

*ずっと、つま先立ち歩きを続けていると足を痛めたり、血流に問題が生じたりする危険性があります。

〈足のじゃんけん〉
図中、つま先の屈曲を「足のじゃんけん、グー」に例えることがあります。座っている時など、いつでもできるので、習慣的にやるようにしておくことをおすすめします。

秘策
実は・・・今、つま先の屈曲を鍛えることのできるインソールを開発しています。もうすぐ、某社から販売が開始する予定です。一応、リリースがあれば、こちらでも追ってアップデートいたします。

最後に・・
ウォーキング時にISEALインソールの活用をお勧めします。インソール表面の突起を足でなぞるように歩くだけで、必要な足首の動きが自動的に行われるように設計されています。また、足にかかる圧力を分散するために、単にアーチをサポートするだけでなく、衝撃をエネルギーに変換して、足や膝に負担がかかりにくいような設計にしています。世界初、三年連続でロンドンのGlobal AwardsよりMost Innovative New Care Product in the Worldを受賞したインソールをご活用ください!

www.iseal-insole/net/jp

また、科学番組をYouTubeで始めました。様々な分野をカバーしています。ゴンちゃんという食いしん坊バンザイ\(^o^)/な犬と、ミクロちゃんというスマートなネズミの愛らしい掛け合いを大切にしつつも、科学の面白さを伝えられるような番組を目指しています。話が進むに連れて、動画編集技術も進化しています! (笑)チャンネル登録して頂けると大変うれしいです!!!

https://www.youtube.com/channel/UCtLhCSgGvMYVr3haHItU-9Q

Goldmann, J., Bruggemann, G. 2012. The potential of human toe flexor muscles to produce force. Journal of Anatomy, 221 (2): 187-194.

Hessert, MJ., Vyas, M., Leach, J., Hu, K., Lipsitz, LA., Novak, V. 2005. Foot pressure distribution during walking in young and older adults. BMC Geriatrics, 5 (8).

Mickle, KJ., Munro, BJ., Lord, SR., Menz, HB., Steele, JR. ISB Clinical Biomechanics Award 2009: Toe weakness and deformity increase the risk of falls in older people. Clinical Biomechanics, 24 (10): 787-791.

文責:Dr Hanatsu Nagano

「恐竜大好き☆ドラゴンのご先祖様に会いに行く!」【痛快科学番組】Vol.8

痛快科学番組!ゴンちゃん&ミクロちゃん ー世界と宇宙の秘密を明かす旅ー

■第8話のあらすじ■
ミクロちゃん、タイムマシンを完成させたら、どの時代に行ってみたいの?ちっちゃなミクロちゃんは大きな恐竜が大好き!もっと恐竜のことについて知りたいなぁ~!!!
https://youtu.be/PcnTC0OW1CU

■物語の内容■
タイムマシンを作り恐竜時代に行きたいネズミの「ミクロちゃん」。
食べ物の3Dプリンターを開発して食べ放題したい食いしん坊の犬っころの「ゴンちゃん」。
実は宇宙会議に呼ばれている科学者の「はなつ先生」。
科学の魅力を教えてもらいながら、地球や宇宙の神秘を知り、まだ明らかになっていない秘密に挑んで行く2匹と1人の科学旅番組!

《YouTube科学番組スタートしました!》

子どもや若者の科学離れを解決するために、今までわかっていることや、これから明らかにしてほしいことを織り交ぜながら、科学に興味を持ってもらいたいと願い、番組作成を開始しました。これがきっかけで、世界や宇宙に希望を持ち、生きる楽しみを広げるきっかけになれば幸せです。内容はできるだけわかりやすくポップにお伝えしていますが、大人でも楽しんでいけるように本格的な内容を扱っています!

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【Health Science Blog】Vol.15 「ふくらはぎを鍛えてあげれば、心臓が良くなる ってどういうこと?」

「ふくらはぎが第二の心臓」などという表現を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?

でも、普通の人にとっては、「え?なんで?」と思うのではないでしょうか?ふくらはぎは脚だし・・心臓は上半身にあるし・・何が関係しているんだろう?と、思いませんか?

今回は、こうした疑問に対して少しだけお答えします。

この話は非常に大切なので、シリーズ化して何度もお伝えしようとは思いますが、今回は基本をおさえていきたいと思います。

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■現代の生活習慣にとって特に重要なふくらはぎ!

例えば100年前の生活習慣と比べると、私たちは基本的に座っている時間が非常に長くなりました。

もちろんデスクワークをしている人にとっては避けようのないことですが、実は小学校から授業を受ける際には座っているので、一日のうちの多くの時間を座って過ごしていると言っても過言ではありません。

これによって、血液の流れに滞りが生まれやすくなります。そして、そうなるとポンプの役割をしている心臓が、血液循環を促進するために普段よりもたくさん働きますが、こうした状況が長く続くと、慢性的に心臓に負担がかかることになってしまいます。

例えば、エコノミー症候群という言葉を聞いたことがあると思いますが、この問題はこういったところにもあります。

私自身、仕事がてら相当フライトには乗ってきましたが・・・たくさん乗っていると、救命措置のようなことが行われる状況に何度か遭遇することもあります。

飛行機の中で高齢の方が転倒して動けなくなってしまったり、低血糖で意識を失ったり、と気圧の変化なども激しい状況下において、予測しない健康被害を目の当たりにすることはありますが、エコノミー症候群から隣の席に座っていた方が死亡したこともありました。

このように、エコノミー症候群は、血流が悪くなり心臓に負担がかかりすぎれば予期せぬ健康被害を引き起こす危険性があります。

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■ふくらはぎの収縮も第二のポンプに!
ふくらはぎが第二の心臓と形容される理由は、ふくらはぎの収縮が、下半身の血液を心臓まで押し戻す流れを作ってくれることにあります。

この仕組みは、体の動きが制限されている時に特に役立ちます。

歩いたりすることができない時こそ、ふくらはぎのポンプの活用が大切になります。

そのためには、ふくらはぎの筋肉と柔軟性の両方を維持しておくことが大切だと考えられています。ふくらはぎの筋肉を収縮すると、基本的には底屈と呼ばれる足首の動きを伴うことになりがちです。

例えば歩いたり、普通に運動をしていると底屈は自然と行われますが、座った状態が続くとこの動きが少なくなります。

その場合は、底屈運動を意識的に繰り返していくと、ふくらはぎのポンプが使われて、太ももからお腹の方に血液が流れる動きを作るのに役立つ可能性があります。

長期的に、ふくらはぎのトレーニングを行った場合は、血圧の低下(特に上:収縮期血圧)が見られたとの報告もあります。

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■運動をする際に気を付けること
運動は血液循環の改善に良い効果があるという報告がほとんどです。

今回の話においては、ふくらはぎの筋力トレーニングが血液循環を改善し、心臓への負担を低下させる可能性が示唆されています。

しかしながら、気を付けるべきこともあります。
それは、もし血液が完全に詰まっている場所があれば、突然のふくらはぎの収縮がダメージを与える可能性があるということです。

これを避けるためにも、ウォーキングなどを普段から心がけておき、最低限のふくらはぎの健康を維持しておくことが大切です。
また、マッサージなどをして柔らかくしておくことも有効だという説もあります。
こうしたふくらはぎのケアをしっかりしたうえで、上述した底屈の運動を意識的に行うと良いでしょう。

座る時間が長くなってしまった時などは、立ち上がって歩くことがベストです。

しかし、常にそうしたことができる状況ではないと思うので、その時は底屈運動を何度か行うことをおすすめします。

最後に、
正しい足の使い方を学びながら、怪我を予防して効果的なウォーキングを行うためにも・・・ISEALインソールの活用をお勧めします。バイオメカニクスの観点から、効果が証明されていて、世界初Most Innovative New Care Product in the Worldを3年連続で受賞しました!

www.iseal-insole.net/jp

また、科学番組をYouTubeで始めました。様々な分野をカバーしています。ゴンちゃん、ミクロちゃんという犬とネズミの愛らしい掛け合いが見る人の気持ちを温かくしてくれるような気がします(笑) 健康関係の話もあります。チャンネル登録して頂けると大変うれしいです!!!
https://www.youtube.com/channel/UCtLhCSgGvMYVr3haHItU-9Q

文責:Dr Hanatsu Nagano

「とっても便利な電子レンジ」【痛快科学番組】Vol.7

痛快科学番組!ゴンちゃん&ミクロちゃん ー世界と宇宙の秘密を明かす旅ー

■第7話のあらすじ■
ゴンちゃんは、お庭に隠していた骨を3年ぶりに見つけて、電子レンジで温めようとしていました。ですが、なかなか温まりません。はなつ先生、どうしたらよいの~???
https://youtu.be/ops38T81xsY

■物語の内容■
タイムマシンを作り恐竜時代に行きたいネズミの「ミクロちゃん」。
食べ物の3Dプリンターを開発して食べ放題したい食いしん坊の犬っころの「ゴンちゃん」。
実は宇宙会議に呼ばれている科学者の「はなつ先生」。
科学の魅力を教えてもらいながら、地球や宇宙の神秘を知り、まだ明らかになっていない秘密に挑んで行く2匹と1人の科学旅番組!


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子どもや若者の科学離れを解決するために、今までわかっていることや、これから明らかにしてほしいことを織り交ぜながら、科学に興味を持ってもらいたいと願い、番組作成を開始しました。これがきっかけで、世界や宇宙に希望を持ち、生きる楽しみを広げるきっかけになれば幸せです。内容はできるだけわかりやすくポップにお伝えしていますが、大人でも楽しんでいけるように本格的な内容を扱っています!

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【Health Science Blog】Vol.14 「座っている時間が長いと心臓病になりやすいの?」

座っている時間が長いと、心臓病になりやすいという話があります。これは、現代のライフスタイルにおいて、かなり大切な話です。というのも、多くの人たちが、デスクワークをしていて、一日の大半を座って過ごすことが多いからです。

さらに、昨今のコロナ渦においてリモートワークなどが推奨されている状況において、座って生活する時間が長くなるのは、ある意味避けようがない問題と言えるかもしれません。
しかし、コロナ渦をどのようにして乗り越えるかを考えるにあたって、座りすぎのリスクをここで勉強しておくことは有意義だと言えます。

*********

■座りすぎるとどうなるの?
長く座りすぎると健康を害するということが分かっていても、一体全体どの位の時間座っていたら悪いのか?などは、明確に示されていません。
なので、「一日〇〇分以上座ったら、心臓病のリスクが上がります」などといった決定的な証拠は未だに研究中の課題であると言えます。

ラットの実験によると、人にとって「座っている」に相当する姿勢を長くとることで、体にどのような変化が生まれるかを観測したところ、様々な健康被害が見られました。
まず初めに、脂肪を分解する能力に低下が見られ、コレステロールの濃度の上昇が、一日を立たずして見られ始めました。また、ミトコンドリアの活動にも悪影響が出たことが報告されています。つまり、脂肪を分解する能力が落ちて、エネルギー消費の要となるミトコンドリアの活動が落ちることで、肥満の問題が生じる可能性が予測できます。さらに、皮下脂肪としての肥満だけではなく、内臓脂肪の増加が起これば、高血圧などに繋がる可能性もあります。(一部の研究だと、座りすぎと高血圧において、直接的な相関関係は見られなかったという報告もある)

さらに、筋肉の活動も低下することが報告されています。
これらの報告から、長く座り続けるのではなく、定期的に立ち上がって歩いたりする方が良いことが示唆されます。仮に運動を行ったとしても、座っている状態が長引きすぎないようにすることが大切だと考えられます。

座りすぎることで、酸素の供給などにも悪影響を与え、それがDNAに突然変異を引き起こす危険性についても報告があります。DNAへの突然変異は、ガンを引き起こす可能性が心配されますが、「座りすぎ」は心臓病を引き起こすリスクが高まり、ガンのリスクが高まるという報告は少ないものの、これは「座りすぎ」が「ガンのリスクを高めることは無い」ということではなく、「座りすぎが原因で起こった健康被害の一つがガンのリスクを高める可能性は否定できない」と解釈するべきかもしれません。

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座りすぎのリスクを数字で表すと・・・
ある研究によると、一日中座っている人は54%ほどの死亡リスクが高まるとの報告があります。テレビを見る時間に換算すると、1日2時間以下しか見ない人と1日4時間以上見る人を比較すると、4時間以上見る人の方が、死亡リスクで45%、心臓病による死亡リスクに限定すると、80%も高いことが分かりました。

座りすぎは、このように死亡リスクを高めることが報告されていますが、1日60~75分の中強度以上の運動をする人においては、座りすぎが死亡リスクを高めるということはありませんでした。このように、運動は座りすぎによる健康被害を軽減する効果があります。

■外出が難しい状況の時こそ注意を!
日本では緊急事態宣言が出されていて、なかなか普段と同じように外出ができない現状があります。テレワークなどは推奨されているものの、座りがちな生活になりやすいというデメリットもあります。
さらに、2021年1月現在、ただでさえ外は寒く、なかなか外出に積極的になれないのも当然かもしれません。

しかし、こういう時こそ注意が必要です。
例えば、1時間座った後は、10分くらいは家の中を動くように心がけるなどの習慣を身に着けるようにしましょう。
今思えば、学校の授業の間の10分休み・5分休みの意味は、こういうところにもあったのでしょう。

暖かくなってくれば、少しずつ外出がしやすくなりますし、ウイルス自体も一般的には活動が弱くなる傾向にあります。
これからの1カ月ちょっとを、乗り切りましょう!

最後に、こんな状況下でも外出をする時は、怪我をしないようにISEALインソールの活用をお勧めします。バイオメカニクスの観点から、怪我が予防されることが科学的に証明されています。

また、科学番組をYouTubeで始めました。様々な分野をカバーしています。ゴンちゃん、ミクロちゃんという犬とネズミの愛らしい掛け合いが見る人の気持ちを温かくしてくれるような気がします(笑)チャンネル登録して頂けると大変うれしいです!!!
Vol.10「ロボット先生の未来予測」:https://youtu.be/aZ-hnSzHVdQ

Lavie, CJ., Ozemek, C., Carbone, S., Kalzmarzyk, PT., Blair, SN. 2019. Sedentary behaviour, exercise and cardiovascular health. Circulation Research, 124 (5): 799-815.

「無限のエネルギーを追究する」【痛快科学番組】Vol.6

痛快科学番組!ゴンちゃん&ミクロちゃん ー世界と宇宙の秘密を明かす旅ー

■第6話のあらすじ■
ミクロちゃんの考案したトレーニングで、ゴンちゃんのお腹のお肉は消えてしまいました。ゴンちゃんのお腹は、どこに行ってしまったのかなぁ?
https://youtu.be/NEQIA4dpHJs

■物語の内容■
タイムマシンを作り恐竜時代に行きたいネズミの「ミクロちゃん」。
食べ物の3Dプリンターを開発して食べ放題したい食いしん坊の犬っころの「ゴンちゃん」。
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科学の魅力を教えてもらいながら、地球や宇宙の神秘を知り、まだ明らかになっていない秘密に挑んで行く2匹と1人の科学旅番組!


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【Health Science Blog】 Vol.13「歩行測定を簡単にできるテクノロジーって何かあるの?」

あります!そして、私はとりあえずこれを色々なところが導入すれば良いと思っています。

その名もGaitRite

これは、マットのようになっていてこの上を歩くだけで、以前紹介した「基本歩行データ」を大体取ることができます。

非常に簡単なので、セットアップの仕方(これも簡単)だけできれば、すぐに使用開始できます。

マットの長さは7m程度なので、廊下など多少場所を必要とします。

なので、病院やスポーツジムなど、廊下などを活用して測定ができるようにすると良いでしょう。

Webster, KE., Wittwer, JE., Feller, JA. 2005. Validity of the GaitRite walkway system for the measurement of averaged and individual step parameters of gait. Gait and Posture, 22 (4): 317-321.

Bilney, B., Morris, M., Webster, K. 2003. Concurrent related validity of the GAITRite walkway system for quantification of the spatial and temporal parameters of gait. Gait and Posture, 17 (1): 68-74.

GaitRiteで何が測れるの?

以前紹介した基本歩行データを大体測ることができます。

主に以下のデータを測定することで、その人の歩行の健康状態を把握することができます。

(1) 歩行速度:歩く速度が分かります。基本的に速ければ健康!と考えられます。

(2) 歩幅:歩行速度と高い関係性があります。こちらも基本的には、長ければ健康と考えられます。

(3) 歩隔:足と足の横幅のことを指します。バランスが悪いと拡がる傾向があります。

(4) 両足立脚時間:地面に両足が接地している時間のことを指します。バランスが悪いと両足がともに接地している時間が長くなる傾向があります。

さらにGaitRiteは、以下のデータも測ることができます。

(5) 足の圧力中心の軌跡:バランスの指標となります。左右にぶれると、体の重心もぶれやすくなります。

(6) 垂直床反力:左右差を確認すると、どちらの脚に負担がかかっているかを見ることができます。

そして優れものなのが、平均値に加えて標準偏差をすぐに出してくれるところです!

3D動作解析などを使うと、ここまでたどり着くのに一苦労・・・これが自動化されているというのは、非常に使い勝手が良いと言えます。

なので、歩行分析という名目でもGaitRiteは活用できますし、実際のクリニカルな現場や運動指導者にとってのクライアントの健康状態を測定するという意味でも役立ちます。

歩行マットの仕組み


GaitRiteの仕組みが知りたい

簡単に言えば、ミニチュアの体重計をマットの下に大量に埋め込んでいると考えてください。そうなると、かかとの着地とつま先の離地は簡単に測定できます。

そして、その反応したミニチュア体重計の位置などを考慮すれば、位置情報を出すことも可能になります。

体重計とは、床反力の垂直方向だけを測定できるもので、その中心が、足の圧力の中心(COP)になるので、バランスであったり足にかかる負担などを測定することができます。

GaitRite自体の仕組みは画期的ですが、そこまで難しい技術を必要としているわけではありませんし、インターフェースの問題とデータの読み方の問題において改良の余地があるとも言えます。

改良することで、より安価で色々な施設に取り入れることも可能になるかもしれません。

社会にどのように役立てられるか?

現状、コストが約500~1000万円くらいかかるのがネックになっています。

さらに、動作解析と比べれば、非常に簡単なので、歩行解析をテーマに研究をしたい人で細かいエンジニア技術が無い研究者にはお勧めですが・・・それでも、一般のユーザーが標準偏差6.8 などと言われてもピンとこないのが現状かと思います。

なので、実用化に向けてさらに改良する必要があるかと思います。

主に「インターフェースの改良」「データ診断の自動化」「AIの導入」ができれば超えられる課題です。

正直、そこまで難しい新規開発ではありません!

そして、将来的には各自治体ベースで長期的なデータを取っておくことが有効かと思います。

それらと、例えば医療費の相関関係を見ていけば、歩行をどのように変化させれば医療費が下がるかの目安をつけることができるようになります。

以上、もし開発にご興味のある方がいれば、ご連絡いただければと思います。

歩行テスト

歩行マットの仕組み

AIマネジメント

最後に、歩行トレーニングの一環として、正しい足の使い方を学ぶ必要があります。ISEALインソールは、履いているだけで正しい足首の使い方を練習することができるように設計されています。その秘密は、インソールの角度が勝手に足首をベストな動きに導いてくれるということと、インソール上の突起を足がなぞることで、自動的に正しい足の使い方がされることにあります。ぜひ、お試しください!

www.iseal-insole.net/jp

また、物理を始めとし様々な科学について、YouTube番組を作りました。ミクロちゃんとゴンちゃんというキャラクターの人形劇を含む、面白くも深い科学の魅力を伝えることを目的にしています。ぜひ、チャンネル登録をください!!!よろしくお願いいたします。

https://www.youtube.com/channel/UCtLhCSgGvMYVr3haHItU-9Q

文責 Dr Hanatsu Nagano

「不老不死の秘密と月移住」【痛快科学番組】Vol.5

痛快科学番組!ゴンちゃん&ミクロちゃん ー世界と宇宙の秘密を明かす旅ー

■第5話のあらすじ■
ミクロちゃんとゴンちゃんは、謎のおじいさんから、月ではうさぎがお餅をついているというお話を聞きました!
https://youtu.be/3Rxu6FjtpfU

■物語の内容■
タイムマシンを作り恐竜時代に行きたいネズミの「ミクロちゃん」。
食べ物の3Dプリンターを開発して食べ放題したい食いしん坊の犬っころの「ゴンちゃん」。
実は宇宙会議に呼ばれている科学者の「はなつ先生」。
科学の魅力を教えてもらいながら、地球や宇宙の神秘を知り、まだ明らかになっていない秘密に挑んで行く2匹と1人の科学旅番組!

《YouTube科学番組スタートしました!》

子どもや若者の科学離れを解決するために、今までわかっていることや、これから明らかにしてほしいことを織り交ぜながら、科学に興味を持ってもらいたいと願い、番組作成を開始しました。これがきっかけで、世界や宇宙に希望を持ち、生きる楽しみを広げるきっかけになれば幸せです。内容はできるだけわかりやすくポップにお伝えしていますが、大人でも楽しんでいけるように本格的な内容を扱っています!

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